トラック運転手をしていて、付き纏うのは事故である。
事故といっても今回は貨物事故について書こうかと思う。
トラック運送業界の悪習としては、事故した際に運転手に損害を弁済させるというのがある。
これに関しては、交通事故、商品事故の両方で程度に差はあれ今だに行われている。
これからトラックドライバーを目指す人もいることだろう。
フォークリフト荷受け業務をしていた経験から、荷物を積み込みに行った倉庫等で注意した方が良いポイントを何点か挙げてみよう。
日常業務において倉庫で作業をしていると、ケースが傷ついた商品が発見されたりすることがある。これについての原因は当然リフトマンによる作業ミスの場合もあるし、入庫時にトラックドライバーが隠して積み付けている場合もある。
そこで問題となるのが、その傷んだ商品に処遇である。
倉庫会社というのは、頻繁に商品事故を起こしていると仕事を切られてしまったりする可能性もあるので、(従事していた会社では)軽微なケース不良に関してはそのまま出荷する場合が多い。
そのままトラック運転手が積み込んでいってくれたら、その後の責任は積み込んだ運転手の責任になるからである。
仮に降し先で発見されて、いくら知らなかったと言い訳しても、「積み込んだのは運転手さんですよね?」と言われて仕舞である。
上記の理屈から、従事していた会社では多少ケースが傷んでいる程度ではそのまま出荷していた。
きちんとしている会社が殆どだとは思うので、私が従事していた会社が異常だったと信じたい。
実際に行われていたことは、
一見の運転手が来たら、優先的に傷んだ商品をもっていく。
頼んでもいないのに、積み込みを手伝う。
商品に関しては多少の傷等なら寛容な物もあるし、寛容な荷下ろし先もあるのでそれを見越して出荷する場合もあるが、
一見のドライバーが来た時には、余り実情が分かっていないので、傷んだ商品でも持って行ってくれる場合が多かった。
積み込んで行ってくれれば、こちらとすれば厄介払いが出来たと喜んでいた。
あと、旧型余剰在庫を全て吐き出す時には、万が一、外装不良で残るとメーカに報告しなければいけないので、そんなときは不慣れな運転手に
当該商品を積み込みさせ、尚且つ多数の倉庫従業員が積み込みを手伝った。
何故手伝うか? それは
運転手に外装不良を確認させる隙を与えない為である。
交通事情等によりトラックの到着が遅くなり、倉庫従業員も早く帰りたいので積み込みを手伝うこともあるが、基本的に倉庫業においてリフトマン等が積み込みを手伝うことは珍しいので、このようなことがあった場合は注意した方が良い。
トラック運転手をしていたら、このような悪徳業者に当たるかもしれないので用心が必要である。