運送会社の面接とは

 

トラック運転手になろうとするなら、運送会社に就職する必要があります。
大抵の運送会社では、他の業種と同じく応募して面接を受ける必要があります。
但し、運送会社の面接というのはクロネコヤマト等の最大手でない限りそれほど敷居の高いものではありません。

何故それほど敷居が高くないかというと、まず職務経歴書なんて物は必要ありません。大会社に就職するときは、応募にあたって履歴書と職務経歴書を郵送で送って書類審査を突破しなければいけませんが、運送会社の場合は電話連絡等で応募して、面接予定時刻に会社に出向き簡単に面接をして終了となります。
そもそも、トラック運転手になるには今までの経歴などさほど重要視されず、必要なのはやる気と体力、そして運転免許だからです。

服装に関しては、スーツで面接に行く必要もない場合が多く、私の場合は作業着で行くことが多かったです。もちろん私服でも構わないですが、余りにもだらしない恰好は避けた方が無難かもしれません。但し、大手の運送会社(一部上場企業等)はスーツの方が無難です。現にクロネコヤマトなどではスーツで行かないと門前払いされます。

実際の面接ではどうかというと、余り難しく考える必要はありません。
小さな運送会社の場合は叩き上げの社長が面接をしてくれる場合が多く、一連の業務の流れや、待遇面について説明があるくらいで、他業種の就職面接のように質問攻めされることは少なく、簡単な質問がある位なので緊張する必要はありません。

しかし、人手不足の運送会社といえども、舐めてかかれば落とされます。
例えば、明らかにやる気が感じられない、元気がない、挨拶ができない等です。
どんな会社でも、一従業員を雇うとなるとそれなりの責任が生じますので、余りにも非常識な人物は敬遠されます。トラック運送業というのは、非常に個性的な人員が集まる傾向がありますが、業務に支障が出るような非常識な運転手を雇ってしまうと、得意先からのクレームによって時には仕事を切られてしまう可能性があるので、一般社会での常識や責任感が欠落しているような人物は弾かれます。

面接にあたっては、到着時刻も大切です。
当然遅刻は厳禁なのは当たり前ですが、逆に早すぎるのも問題です。
トラック運送業というのは、荷物の到着時刻というがあり、昨今ではジャストインタイムというのが定番となっておりますので、予定時刻の5分前くらいに到着というのが良いかと思います。早く着けばやる気があるとは思われず、ルールを守らない人物という風にみられてしまいます。

面接に於いては、必ず最後に「何か質問は?」と聞かれると思います。
その場合は、必ず質問しましょう。何も質問が無いと面接者は、やる気があまりない・この会社に興味が無いと感じてしまいます。
そもそも運送会社の面接では必ず質問しなければいけないことがあるですから、疑問に感じたことは質問してお互い納得して就職しないと、入ってからこんなはずじゃなかったとなりかねません。
必ず聞かないといけないことには、事故の際の自己負担の有無、高速の利用について、残業代は出るのか等々、面接者があえて説明しない場合がありますので疑問に感じたならすべて聞きましょう。

あと、面接に出向いた時には車庫を見渡しましょう。その会社の従業員がどのような自家用車に乗っているのかを見ることも会社の実情を知ることができます。
殆どがボロイ車ばかりなら賃金が安い可能性があり、トラックが洗車もされず汚れたままになっている、ぶつけて破損した箇所が修理されずそのままになっているなんてのは、経営状態が悪く従業員の入れ替わりが激しい会社の可能性があります。
そのような会社は洗車する時間も余裕も無いような労働条件が悪い会社の可能性もあります。

運送会社に関わらず就職面接というのは、採用側も人を選ぶし、また応募した側も会社を選びますので、何も遠慮する必要はありません。会社選びは人選の転機になることもありますので、後悔の無いようにしなければいけません。
特に初めて運送会社に就職を目指すのならば、とりあえず運転手になりたいという思いから会社選びを誤りがちですが、会社を見て、社長を見て、車庫を見渡し、従業員を見て、少しでも会社の雰囲気を感じて新天地を見つけてほしいものです。