今も昔も運転手たるもの馬車馬のように走ったら、当然給料は多く貰えるはずなのだが、どうも実態はそうでも無い様で・・・
昔といっても、ワシが運転手を始めた頃やから25年前くらいの話。
実際に、二十歳そこそこのボンが高卒で給料50万円近く貰ってたから、トラックの運転手は手軽にそれなりに稼げる仕事やった。
当然、その頃は、運行に関する締め付けも緩くて、高速道路もブッ飛ばしていた。
そりゃ、関西から関東を、
毎日往復してたから・・・
つまり、24時間で一往復、週5発
今では想像できないような運行をしてた、当然まともに寝る時間なんてない訳で、
思い返すと、「よく事故せんかったな」と。
確かに、その頃までは、運転手はまだ簡単にソコソコ稼げる仕事の部類だった。
しかし時は流れ、トラックの事故の問題化・運賃の低下・燃料費の高騰などの様々な理由により、運行管理の徹底や賃金の低下により、トラック運転手の待遇は悪化の一途をたどっている。
確かに、運行管理の徹底により、運転手の労働環境は改善されていると考えることも可能ではあるが、運転手は結局走れなければ給料は下がるだけで、
労働時間の短縮=賃金の低下
これが、一般会社員との大きな違いなのである。
そして、もう一つの時代の流れを感じるのが、若者世代の運転手という仕事に対するスタンスのの違い、つまり、ゆとり世代とオッサン世代の差と言うべきか。
ワシがトラックに乗り始めた頃は、荷物を宵積み(前日に翌日の荷物を積むこと)
したら、基本的に休むことなく翌日は必ず配達に行く、(当然、身内に不幸等があれば変わってもらうこともあるのだが)当たり前のことなのであるのだが、最近の運転手ときたら、少し体調が悪いと休んだりするわけや、ワシの感覚からすると考えられんのや。
だから、最近の若い運転手には馬車馬みたいに走り倒す運行は想像出来んやろな。
それ以前に、走り倒すことすら出来ないのだから、
賃金の低下×走行回数制限=低賃金
こういった図式が成り立ってしまうわけだ。
しかも、運行の過酷さは多少解消されたかも知れないが、結局は肉体労働には変わりないわけで、バラ積みはあるし時間帯は不規則なんて、昔から何も変わってないことも多く残っている業界でもある。
これらのことを考えると、最近は運転手になるメリットは???となるわけや。
給料二の次で気楽に仕事がしたい、なんて人には良いのかも知れないが、
現代の馬車馬のごとく走れない運送業界では、がっぽり稼ぎたいなんて期待して
運転手に転職するのは、はっきり言って間違いである。
派遣の3交代でもしてる方がええ給料もらえるちゅーわけや。
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