まぁ、散々運送業界の事を書いてきたが、やはりというか運送業界はブラックだというのをわかって貰えたと思う。
確かに、高度経済成長期の頃であれば他の業界も労働条件はそれなりだっただろうし、特別に運送業界が劣悪な労働環境だとも言えなかったのではないかな。
実際に自分が25年前にトラックに乗り始めた頃は、運行管理に関しては五月蝿くなかったので関西から関東トンボ帰りで週5発運行なんて事もしてた。
当然、給料も年齢からすれば良かったと思う。
その後、規制緩和で運送屋が増えてきて、更に燃料代も上がるetc・・・
そんなこんなで、稼げなくなった頃から、コンプライアンスなんて言葉が運送業界でも流行りだしたんや。
確かに、表向きはコンプライアンス遵守なんてことを言ってはいるが、多くの運送屋は法令遵守が出来てるかは、はなはだ疑問である。
何時間か働いたら、次の運行まで8時間休憩しなければいけないなんてこと、大手なら人員がいるから可能だろうが、零細企業では、ただでさえ運転手不足で困っているのにそんなことはまず不可能である。
現実としては、そんな零細の運送会社が多く存在しているからこそ、日本の物流は回っており、そんな零細の運送会社の運転手が過酷な運行を強いられているおかげで、前日出した荷物が翌日には届くのである。
とてもじゃないが、コンプライアンスを遵守することばかりに力を入れていたら、殆どの下請けといわれる運送会社は「法令違反=トラックの使用停止」が頻発して物流はパンクしてしまう。
反面、大手や元請の運送会社の多くは運行時間の超過等を未然に防ぐ為に、自社の運転手を長距離に出さずに、下請けの運送会社に丸投げすることが多いのや。
これには経費の削減・利益率の向上という側面もあるのだろう。
逆に下請け・孫請けなんて運送会社は、長距離運行が多くなり運行も過酷になりがちである。
当然、運賃はピンハネされてるから高速道路の使用も制限されることもあるだろうし、確実に言えることは元請よりも下請けに良い仕事が回ってくるはずがないという現実がある。
それは、荷卸の早い遅いなどで如実に現れるのである。
元請の運転手は朝一に荷卸が出来る仕事、下請けの運転手はいつ卸せるかわからないような仕事が回ってくる
このようなことが常態化していると、下請け会社の運転手の勤務は過酷となる。
当然に労働条件が悪いのだから、運転手の定着率も悪くなり
〇〇運送は、拘束時間は長いが給料は安い
なんて噂が広がり
〇〇運送はブラックだ
となるのである。
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