運送会社の2024問題を考える

トラック運送業界の問題点として長時間労働がある。
私自身もひと月に300時間以上の残業をしていたので当時はそれが普通だと思っていた。
しかし、2024年に働き方改革の一環として運送業界にも年間残業960時間という規制が入る。
年間960時間というと、ひと月に80時間しか残業が出来なくなる。

そもそもトラック運転手の仕事は荷物を目的地まで運ぶだけでなく、積み込み積み降ろし作業がある
しかも手作業である。更に配送先で陳列までさせられている運転手もいる。

このような、配送以外の付帯作業が労働時間が長時間に及ぶ原因となっている現状がある。
大型車に手積みすると2~3時間かかる、しかも積み込み待ち時間を入れると簡単に半日が終わってしまう。

このようなことでは、年間960時間の残業など夢の世界である。

2024年の時間外労働規制が始まると、長距離輸送は成り立たなくなる。
関西から関東の輸送では、中継地を設けて積み換え、運転手の交代等をしなければクリアできず物流が破綻するのは目に見えてる。
関東から関西だと普通に運行するだけで8時間位かかるので、そこに積み込み作業が加わると一日の労働時間が15時間とかなる。つまり残業時間が7時間、それが20日すると140時間となる。

それだけで、月80時間の倍近い残業時間となる。